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松本で陶芸家・西山光太さん個展 「あわ焼」のほか10回目を記念し初期作品も

さまざまな挑戦を続ける西山さん

さまざまな挑戦を続ける西山さん

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 陶芸家・西山光太さんの個展「あわ焼と日々の器」が現在、松本・浅間温泉の「手仕事扱い処(どころ)GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066)で開催されている。

10回目の展示を記念して展示する初期作品

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 皿やマグカップなどの器のほか、花器やつぼ、オブジェなど約150点を展示。粉引(こひき)、あめ釉(ゆう)、黒釉や彫り文様を施して彩色した「彩文」シリーズなど多彩な作品が並ぶ。

 「あわ焼」は、千葉県館山市在住の西山さんが地元・安房地域の土を使って2017(平成29)年から制作を続けているもの。徐々にバリエーションを増やし、現在は鋸山(のこぎりやま)で採れる房州石を釉薬(ゆうやく)に入れて、試行錯誤を繰り返しているという。「形はかなり思い通りにできるようになったが、細かい部分はまだまだ難しい」と西山さん。一昨年から取り組んでいる「アワジビエ・ボーンチャイナ」は、地元で食用に狩猟される動物の骨を混ぜている。「自然の物を使うと落ち着いた色のトーンになる。骨の白さを利用することで明るい色の物を作りたい」と話す。

 先月からは、東京工業大学の学生らと安房地域の土を使ってレンガを焼成し、窯作りに取り組み始めた。「あわ焼は土器から始めたので、身をもって歴史をたどってきた感じがする。安房の土を使った窯作りは前例がなくて分からないことばかりだが面白い」とも。

 同ギャラリーでの10回目の展示を記念して、初期の作品も用意。「銅線描画」と名付けた作品は、線画のような模様を彫って、銅を含んだ釉薬で埋めるように仕上げている。同ギャラリーの瀧沢一以さんも初めて見たといい、「進化を続けている西山さんの初期の作品はかなり貴重」と話す。ほかに、「彩文」シリーズの小ぶりの一輪挿しや、「彩文自由杯」と名付けた落ち着いたトーンのカップなどもある。

 初日の9月6日には、スパイスやハーブシロップの使い方を紹介するワークショップを開いた。スパイスやハーブなど薬用植物の講座を企画する「EVERGREEN」主宰の村田真彌子さんが講師を務め、イタリアの冷菓・カッサータを提供。ワークショップに合わせて西山さんが制作したケーキ皿と共に楽しんだ。

 価格は、「あわ焼」カップ、小鉢=3,850円~、粉引ぐい飲み=4,400円~など。営業時間は10時~18時。木曜、日曜定休。今月27日まで。

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