松本の老舗茶屋「堤治」(松本市深志2、TEL 0263-32-7100)が地元の画家・小沢夏美さんとコラボレーションしたオリジナルトートバッグを制作、販売している。
同コラボは昨年に続き2回目。生成りの生地に、小沢さんが描き下ろしたイラストをプリントした。色は黒と紫の2色。「前回は紙袋の代わりになるようにと考えていたので薄手だったが、普段から使いやすいように厚みも大きさも考えた」と同店の鏑木さん。
今年は創業200年の節目となる同店。「特に200年を記念して作ったわけではないが、話を聞いて少しでもそれを感じられるようなものにしたいと思った」と小沢さん。動物たちが「茶葉の船」に乗っているイラストは、「これまでの200年とこれから先も、という意味を込めた」。動物は、キツネ、ネコ、ハリネズミ、トリが並ぶ。「(鏑木さんの)実家の裏にお稲荷(いなり)さんをまつってあると聞いたのと、ネコを飼っていることから、キツネとネコは入れようと思った。あとはそれより小さい動物をと思って描いた」
一目見て、感激したという鏑木さん。「後からいろいろ込めてくれた思いを聞いて、ますますうれしくなった」と話す。「昔、俳人が訪れた店のために歌を詠んだように、何か店のことを思ってかたちにしてくれたような気がしてありがたい」とも。
さまざまな世代の人が気軽に立ち寄るきっかけになればと始めた同企画。「『お茶屋』と聞くと、特に若い人は距離を感じるかもしれないが、身近に親しんでもらえるようなちょっとしたことを考えていければ」と話す。
サイズは縦20センチ×横30センチ×マチ9センチ。価格は1,944円。数量限定で、本店のみで販売する。