信州大学病院内に「タリーズコーヒー」-障害者雇用モデル店舗として全国初

「タリーズコーヒー 信州大学病院店」。8日のオープン当日も患者や病院職員など多くの人が利用。

「タリーズコーヒー 信州大学病院店」。8日のオープン当日も患者や病院職員など多くの人が利用。

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 信州大学病院(松本市旭3)の新外来病棟1階ロビー奥に7月8日、「タリーズコーヒー 信州大学病院店(TEL 0263-39-6055)がオープンした。

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 病院内店舗としては長野県初。病院という環境でありながら、街中にいるような雰囲気を味わえる「癒やしの空間」の提供を目指す。病院内店舗ならではの取り組みとして、レジカウンターには点字メニューを、24席ある客席にはクッション素材のひじ掛け付きいすを用意。カウンターには手すりを設置し、角に丸みをもたせるなど安全面にも配慮する。「病院内店舗は、院内の担当者と打ち合わせを重ね、ニーズに合った店舗の規格を決めていく。色味なども、暖色系寄りで温かみのある印象にしている」とタリーズコーヒー広報担当の三森睦子さん。

 同社は2004年に病院内店1号店となる「タリーズコーヒー好仁会 東大病院店」をオープン。以来、医療関係施設の「明るく開放的な雰囲気を作り出したい」という思惑とも一致し、出店を積極的に進め、現在は全国で23の病院内店舗を展開している。

 同店は愛知・長野などを中心に障害者の就労支援を行う「ラ・バルカ」グループの「ライフリベット」(愛知県豊橋市)が運営。地元の障害者就労支援ネットワークと連携し、障害者が働く環境を支援する。同グループの夏目浩次代表はタリーズ本社と6年ほど交渉を続け、実現にこぎ着けた。「就労機会や賃金などいろいろな面で厳しい現状の中、障害者の『働きたい』という思いを実現できる環境を作っていきたい。この店がモデルケースとなって、いずれは全国展開ができれば」と夏目さん。今後は合同面談会などを経て7月下旬から、ジョブトレーニングと雇用を実施、フロアでのサービスや院内の医局などへのポットサービスなどを担う。また、地元授産施設とコラボレーションした商品開発も進めており、第1弾となる「タリ熊」の販売も予定している。

 7日のプレオープン、8日のオープン当日共に、朝から患者や病院職員など多くの人が訪れた。「街中と同じようなカフェがあると、気持ちも明るくなると思う。患者さんや病院職員、見舞いに来た人などに『癒やしの空間』を提供できれば」(三森さん)。

 営業時間は、平日=7時~20時、土曜・日曜・祝日=9時~18時。

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