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松本で独創的なフォルムの漆芸作品展-金継ぎのワークショップも
(2009年10月08日)
浅間温泉の「手仕事扱い処GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066)で現在、漆芸作家・藤野征一郎さん(37)による作品展「用と美のはざまで」が開催されている。
器やはし、オブジェなど約100点を展示する同展。30センチほどある取りばしは、木の根のようなこぶが特徴。「雪山」と名付けられた盆は、極寒の険しい雪山を思わせるような造形。底板に、形の異なる側面板を貼り合わせ、和紙で補強し漆を塗る。仕上げに箔を施し、「雪山」の雰囲気を一層深めている。2004年の「日本クラフト展」で大賞に選ばれた「Flower」のシリーズ作品も展示。水が跳ねたような独創的なフォルムで、「漆の持つ独特の透明感を出した」(藤野さん)。会場には、塗り重ねるごとに深みを増していく漆の色合いの過程を表したオブジェも用意した。
藤野さんは滋賀県出身。金沢美術工芸大学(石川県)で漆芸を学んだのち、石川県内で制作活動を続けている。同ギャラリーの瀧沢一以さんが、「Flower」を見て「いつか展示をお願いしたい」と思い、手紙を出すなどして交流を深め、今回の展示が実現した。同店での個展は初めて。
10月3日には個展の一環として「金継ぎと漆作品のおはなし」が開かれた。「金継ぎ」とは、漆や金粉を使い、欠けた陶器を修繕する漆芸技法。藤野さんは、使用する材料や道具を紹介しながら、修繕する個所によって使う漆や下地に使う粉などが違うことを説明。その後、欠けが埋まる仕組みなどを図を描きながら丁寧に話し、簡単な金継ぎの実践を行った。集まった参加者たちは、時折質問したりメモを取ったりするなどして、真剣に聞き入っていた。
「漆はただの『黒』ではなく奥行きのある『漆黒』が出る。使う材料は限られているが、下地などの作業で作品の表情が変わってくる」と漆の魅力を語る藤野さん。最近は箔を使った作品作りに興味を持ち、「金沢は箔の産地なので(興味を抱いた)。今は使う箔が限られているので、いろいろな箔を使った作品を作っていきたい」と今後の制作活動にも意欲をみせる。
作品はすべて販売も行う。価格は、器=10,000円~、はし=3,000円~など。営業時間は、土曜・日曜・祝日の10時~18時。平日に来店希望の場合は事前の連絡が必要。入場無料。今月25日まで。
漆の持つ独特の透明感を出した「Flower」のシリーズ(関連画像)手仕事扱い処GALLERYゆこもり松本で「収納」テーマの木工作品展-オイルメンテナンス講座も(松本経済新聞)浅間温泉のギャラリーで小路口力恵さん個展-「削り」にこだわるガラス作品(松本経済新聞)「シンメトリー」が特徴の陶展-浅間温泉のギャラリーで畑中篤さん個展(松本経済新聞)
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