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松本で郷土玩具&民芸品展 福岡の「山響屋」、ディープで愛嬌ある世界に

多彩なだるまをはじめ、さまざまな郷土玩具や民芸品を展示

多彩なだるまをはじめ、さまざまな郷土玩具や民芸品を展示

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 郷土玩具と民芸品を扱う「山響屋(やまびこや)」のポップアップショップが現在、松本・駅前大通りの文具店「ink stain/NiB(インクステイン/ニブ)」(松本市中央3)で開催されている。

招き猫も地域によってさまざま

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 だるまや招き猫をはじめ、動物をかたどった張り子や、土鈴など100種類を越えるアイテムを並べ、壁や天井には、たこやちょうちんを飾る。現代作家が、郷土玩具をヒントに製作した張り子の作品なども用意する。

 地域によって特徴が異なるだるまは、威厳ある表情を浮かべる「男達磨(だるま)」(福岡県)や、ねじり鉢巻きにとぼけた顔の「ハチマキ」(滋賀県)、腹の部分に白色の小さなだるまを抱えた「親子達磨」(埼玉県)など。西日本のだるまは目が入っているが、「玉島達磨」(岡山県)は「高崎だるま」を参考にしたため、目が入っていないという。同店オーナーの西牧隆行さんは「愛嬌(あいきょう)のある郷土玩具はフォルムだけではなく、その背景、ルーツをたどると面白さが増す」と話す。

 サルの形をした素焼きの土人形「木の葉猿」は、白を基調に赤や青で描いた顔が印象的。熊本・玉東町木葉で、型を使わず手びねりで製作している。福岡・添田町で作られている「英彦山がらがら」は素焼きの土鈴。地元では、参拝の土産として知られ、魔よけや豊作祈願として親しまれている。

 「山響屋」は2015(平成27)年、福岡市にオープン。だるま絵師としても活動する店主・瀬川信太郎さんが九州を中心に全国各地の生産者の元を訪れ、郷土玩具や民芸品を集めている。「福岡に行ったら必ず足を運ぶくらいの『山響屋』ファン」という西牧さん。「工芸の五月」に合わせて、「うちの店らしく、手仕事の魅力を紹介したい」と考えて企画した。

 予想以上の反響で、一点物を含め、かなりアイテムが減ってしまったという。「自分自身、一番ワクワクできる店を呼んだが、同じように楽しんでくれる方が思った以上に多くてうれしい。シュールで、ちょっと笑えて、深く知ると面白い世界をのぞきに来てほしい」と呼びかける。

 価格は300円~6,000円。営業時間は12時~19時。水曜・木曜定休。5月31日まで。

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