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安曇野で画家・成瀬政博さん個展 コロナ禍で出てきた「これまでとは別の表現」

「これからも毎日絵を描く習慣を続けたい」と成瀬さん

「これからも毎日絵を描く習慣を続けたい」と成瀬さん

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 画家・成瀬政博さんの個展「ロヒサマセルナ展」が現在、安曇野の画廊「Banana Moon(バナナムーン)」(安曇野市穂高有明、TEL 090-4819-9878)で開催されている。

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 コロナ禍の1年で描いたという約30点を展示。大胆な曲線で描いた抽象的な印象を受ける作品や、背景に模様を細かく描き込んだ作品などが並ぶ。ダークでくすんだ色合いのものが多く、同じ構図で、色が異なる3作品もある。

 成瀬さんは1997(平成9)年から「週刊新潮」の表紙絵とコラムを担当。同ギャラリーは私設美術館として2004(平成16)年にオープンし、1年間の休館を経て一昨年の春にリニューアルした。2階では、「週刊新潮」の表紙絵を常設展示している。

 長年、週刊誌の表紙を手掛ける成瀬さんだが、100枚以上描いたというこの1年は、最も多作だったという。「テーマや題材もなく、自分が納得できるかどうかが基準になる。『絵はどうしたら絵になるか』と模索するうちに絵になっていくというのは、本来の自由な絵だと思う」。今の自分にとっての現代アートになるようにと意識して制作した。「この先、10年、20年と描いていけば新たなものをつかめるという、伸びしろを感じた。まだまだこれからだという初々しい気持ち」と振り返る。

 作品のタイトルは、描き上げた後に付けるという。「自分自身の文学性と結び付けている。絵を見て、近づいてタイトルを読んでからもう一度絵を見ると印象が変わるはず」と成瀬さん。展示名は逆から読むことで意味が分かる。「これまで隠れていた面、新たな面が出たと思う。2階の絵とも比べてもらえれば」とも。

 営業日は金曜~日曜。営業時間は13時~17時。5月30日まで。

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