松本で舞踏と演劇が融合した舞台「怪物」 2カ月稽古した男女12人が出演

稽古の様子

稽古の様子

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 松本・上土劇場(旧ピカデリーホール、松本市大手4)で6月22日~24日、「DEVIATE長野」によるプロデュース公演「怪物」が上演される。

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 静かな村に突如現れた未知の「怪物」に翻弄(ほんろう)される人々の姿を描いた同作。ハンガリー出身の女性作家アゴタ・クリストフ作で、舞踏カンパニー「山海塾」に所属する振り付け家・舞踏家の石井則仁さんが舞踏演出を、山梨県で劇団「ゴッドサウンド+スタジオエンド」を主宰する萩原興洋さんが総合演出を担当する。出演するのは、松本市を中心とする20代~50代の男女12人。今年2月から数回開催した、身体表現を通じて同作への理解を深めるワークショップに参加した人たちから募った。

 4月からスタートした稽古は現在、佳境に入っている。13日には第三地区公民館(中央4)に石井さんと出演者らが集まった。ウオーミングアップで体を動かす出演者に、「かなり体ができてきている」と声を掛ける石井さん。メークをして練習するなど、本番に向けた準備を着々と進めている。

 「DEVIATE長野」を主宰する小池美重さんが2年ほど前から構想を練り、昨年、松本でパフォーマンスを行った石井さんと、そのパフォーマンスを見に来ていた萩原さんに声を掛けて、公演が実現。小池さん自身、役者として東日本大震災の被災体験を一人芝居にして上演するなどしていたが、昨年ごろから裏方として活動するようになった。「福島から松本に移住してから6年がたつが、これまで出会った人たちと作り上げる集大成の作品になると思う」

 石井さんは、ダンサーの活動と並行して国内外でさまざまな企画を展開している。「東京は飽和状態なので、地方で熱意のある人たちと一緒に作品を作り上げることが多い。松本はジャズや演劇が盛んだが、表現をすることに対する覚悟を持っている人が少ないのがもったいない」。同作では、ストレートに思いを伝える「言葉」という表現と、「舞踏」という身体表現の融合に苦心したという。「見る人によってそれぞれのイメージができるように、余白を生かして演出・振り付けをしている。老若男女問わず楽しめる作品に仕上がっているので、多くの人に足を運んでもらえれば」

 上演時間は、22日=20時~、23日=13時~、19時~、24日=13時~。チケット料金は、前売り一般=3,000円、ペア=5,000円、U23=2,000円、U18=1,000円。当日一般=3,500円、U23=2,500円、U18=1,500円。チケットは同劇場やインターネットで販売する。問い合わせは小池さん(TEL 090-4550-9707)まで。

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