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松本で詩人・ウチダゴウさん個展「してきなしごと」 トークや朗読会も

企画展のほか、店内にはこれまでの作品も展示している

企画展のほか、店内にはこれまでの作品も展示している

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 松本の書店「栞日(しおりび)」(松本市深志3、TEL 0263-50-5967)で現在、詩人・ウチダゴウさんの個展「してきなしごと」が開催されている。

トークの様子

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 一昨年から今年にかけて制作した作品、約30点を展示する。「自分の中で、創作の源といえるものが『詩』なのではないか。ビジュアルも詩的な感性が作るのではないかと思うようになった」とウチダさん。ボトルを言葉が満たすような「blue waves」や、同じところを通らない線で描かれた「詩の線」など、幅広い表現の詩が並ぶ。

 2010年、松本・里山辺に移住し、「してきなしごと」という屋号で詩やデザインを行っているウチダさん。数年前からスコットランドを訪れるようになり、展示や朗読会も開催している。「スコットランドをはじめ、ここ数年のヨーロッパの旅が、『詩とは何か』にとらわれ過ぎず、もっと自由に、言葉ではないもので表現してもいいと思うきっかけになった」

 3月25日には、昨夏に出版した詩集「長い旅」について語るイベントが行われた。本を書く人としてウチダさん、作る人として藤原印刷(新橋)の藤原隆充さん、読む人として同店の菊地徹さんが登壇。それぞれの視点でトークを展開した。

 文、写真、英訳までウチダさんが一人で手掛けた同書。「詩は自分の作品だが、本はデザイナーや編集者、売る人など皆の作品。とはいえ、誰でもいいわけではない。『こういうことがしたい』と話せる人がいるのはラッキーなこと」とウチダさん。「作り手が面白いということを面白がりたい。『難しいよね?』という問い掛けに、『そんなことないよ!』というテンションで返したい」と藤原さん。ウチダさんの本をずっと扱ってきた菊地さんは「それまでは『読む人に寄り添う』感じがあったが、いきなりこう来たか、という驚きがあった。その上で新たなチャレンジだと捉えた」と話した。

 同書が出来上がる過程や細部のこだわりのほか、出会ったときの印象や、今の仕事を始めるまでの経緯など、さまざまな話を展開しながら、イベントは和やかな雰囲気で進行。同書の続きを描いた「一編」の詩画を紹介し、来場者に手渡して1時間半のイベントは終了した。

 作品は全て販売する。価格は2万1,000円~。営業時間は8時~18時(4月以降は7時~)。水曜定休。4月2日まで。1日19時からは朗読会を行う。参加費は2,500円。予約は同店まで。

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