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安曇野ちひろ公園拡充で「トットちゃん」の世界再現 黒柳徹子さん名誉村民に

教室内で子どもたちと交流する黒柳さんと山田さん

教室内で子どもたちと交流する黒柳さんと山田さん

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 「安曇野ちひろ公園」(北安曇郡松川村)が拡充整備を終えて7月23日、オープンした。同日、記念式典が行われ、開園に貢献した女優・黒柳徹子さんに同村名誉村民の称号が贈られた。

「ちんどん屋さん」と話す黒柳さん

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 安曇野ちひろ美術館の周囲に広がる同公園の北側約1.7ヘクタールを拡充。「食」「農」「いのち」を体験的に学べる公園としてグランドオープンした。農業体験や郷土食作りができるスペースや、ちひろ美術館館長を務める黒柳さんの自伝的物語「窓ぎわのトットちゃん」の世界を体感できる「トットちゃん広場」を新設。小さいころ「トットちゃん」と呼ばれた黒柳さんが過ごした「トモエ学園」の「電車の教室」や、星が見える井戸、土俵なども再現している。

 当日は、黒柳さんといわさきちひろ記念事業団理事長で映画監督の山田洋次さんが来園。「電車の教室」から松川小学校の子どもたちと一緒に手を振り、集まった人たちを出迎えた。「電車を見ただけで、昔と同じ感じで、泣きそうになった」と黒柳さん。土俵にも触れ、「昔、相撲が強かった」と振り返り、「相撲取ったことある?勝ったことある人は?」と周りの子どもたちに問い掛けた。

 「ちんどん屋さん」もにぎやかに登場。黒柳さんは同書の「トットちゃん」と同じように手招きして呼び込み、演奏をリクエストした。その後、電車の中から同村のコメで作った餅を皆で投げ、竣工を祝った。

 「電車の教室」として使用しているのは、長野電鉄(長野市)から同村が譲り受けた2台の車両。机や椅子の制作は、地元の池田工業高校の生徒が携わった。教室内で黒柳さんは子どもたちと交流を深め、同校の生徒らにも気さくに声を掛けていた。

 同館では現在、広場のオープンを記念した企画展「みんな、いっしょだよ。」を開催。いわさきちひろの絵と共に「トットちゃん」の魅力を紹介する。今春、館内に新設した「トットちゃんの部屋」ではイベントやワークショップも予定する。

 同園は入場無料。園内施設の開館時間は安曇野ちひろ美術館に準ずる(9月以降は第2・4水曜休み)。同館の開館時間は9時~17時(8月6日~16日は18時まで)。入館料は、大人=800円、高校生以下無料。会期中無休。9月27日まで。

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