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松本市美術館で「こどもの世界」 人形作家・つしまむつみさんが初個展

さまざまな布人形が並ぶ

さまざまな布人形が並ぶ

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)1階の子ども創作館・情報交流館で現在、人形作家・つしまむつみさんの個展「こどもの世界」が開催されている。

知人をモデルにしたという「まどろむエレンヌ」

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 さまざまな布人形、約50体を展示。男の子と女の子をペアにしたものやファミリーなど、それぞれにストーリーを持たせた作品が並ぶ。「公園のふたり」は、ギターを手にした男の子と三つ編みの女の子がベンチに座っている。「まどろむエレンヌ」は、ソファに腰掛けて本を手に目を閉じている女性。髪の毛には、先日行われたクラフトフェアまつもとで手に入れた絹糸を使っているという。

 顔、体、髪の毛から、服や小物まで全てつしまさんが制作。芯には木を細く切ったモクメンを使い、抱いたときに適度な重量感を出している。「一番大切なのは顔。目、鼻、口と付けていき、最後に髪の毛を付けて、あどけない子どもの表情が生まれる」。服は古着などを活用。靴下を切って帽子やポシェットにしたり、ディスプレー用に小さい野菜を紙で作ったりと細かい部分にも工夫を施す。

 保育士や介護施設勤務の経験を持つつしまさん。「人形は、人の心を癒やす力がある」と、30年ほど前に独学で制作活動を始めた。「アトリエMOO(ムー)」(浅間温泉1)やネットでの販売を行ってきたが、「60代半ばになり、最初で最後の個展をしようと思った」と一念発起。1年かけて準備を進めてきた。

 思うようにいかず、途中で作り直すこともあるという。「一つ一つ気持ちを込めているので、本当に大変だった。もうこれ以上は無理」と笑顔で振り返るつしまさん。「かわいらしい表情をぜひ見てもらえれば」とも。

 開館時間は9時~18時。入場無料。6月12日まで。

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