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松本市美術館で「トリプルアタック!」 収蔵3コレクション、「光」テーマに

上條信山の書道作品

上條信山の書道作品

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)で現在、企画展「上條信山×池上百竹亭×田村一男 トリプルアタック!-コレクションとの新たな出会い-」が開催されている。

アートレクチャー学芸講座の様子

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 収蔵作品約2300点の作品の中から同館の根幹を成す3つのコレクションを紹介。通常、各記念室で年に3回、掘り下げたテーマで公開している作品をベースに大型作品などを加え、より広い空間で展示する。底流するキーワードは「光」。「ジャンルが違う3人だが、三者三様の輝きを感じてもらえれば」と同館学芸員・中澤聡さん。

 松本市生まれの書家・上條信山(1907~97)の書道作品は「筆墨の光」として、美しさの秘密を5つのテーマで解説。文字そのものや余白の美、墨の濃淡やかすれ具合など、鑑賞のポイントをパネルにまとめた。池上百竹亭コレクションは、池上喜作(1890~1978)が生涯にわたって収集した文芸美術資料。その中から、「光の春」として、正岡子規やその門人らの歌や絵画を中心にセレクト。信州をはじめ、国内の山や高原を描き続けた洋画家・田村一男(1904~97)の作品は「光をめぐる旅」として展示する。

 同館の若手学芸員3人が中心となって企画した同展。幅広い年代に楽しんでもらえるようにと、同展のマスコット「光ちゃん」が案内する鑑賞ガイド冊子を制作し来館者に進呈。期間中はワークショップや講座、子ども向けのガイドツアーなどさまざまな関連事業も展開する。

 25日には、アートレクチャー学芸講座「田村一男の生涯と作品」が行われた。作品とともに、制作過程や技法、思いやこだわり、八島湿原でスケッチをする写真なども紹介。「どんなことを考えながら描いているのか、思いを巡らせるのもいい」と講師を務める同館学芸員・武藤美紀さん。「作品を間近で見てから、いったん離れて見てみると、田村が『見せたかったもの』が感じられると思う」と話した。

 開館時間は9時~17時。入場料は、大人=410円、大学生・高校生=200円、中学生以下無料。月曜休館(祝日の場合は次の最初の平日)。4月3日まで。

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