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松本・中町のギャラリーで「帽子と詩の巡回美術館」-帽子作家と詩人がコラボ

店内には作品以外にも数多くの帽子が並び、かぶってみる人の姿も

店内には作品以外にも数多くの帽子が並び、かぶってみる人の姿も

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 松本・中町のセレクトショップ「fennel(フェンネル)」2階のギャラリー「fennel gallery」(松本市中央2、TEL 0263-31-0031)で現在、帽子と詩の展示「帽子と詩の巡回美術館」が開かれている。

「Reading Party」の様子

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 東京・目黒に店舗兼アトリエ「Viridian(ビリジアン)」を構える小林愛さんが7つの帽子を制作。詩人のウチダゴウさん(里山辺)が、それぞれの帽子に詩を書いた。来場者はパンフレットを手に、詩を読みながら帽子を鑑賞する。「美術館で作品を鑑賞するように…といっても、見るだけでなく触ったりかぶったり、撮影もOK」とウチダさん。帽子は購入やオーダーも受け付ける。

 小林さんは2003年から帽子の制作を開始。一つ一つ、ストーリーを思い浮かべながら作るという。布地は世界各国のインテリアファブリックやビンテージファブリックなどを用い、裏地にもこだわる。2010年1月に同店をオープン。ウチダさんが偶然、「お客さん第一号」になった縁で、交流が始まった。

 「松本に行商に来れば?」というウチダさんの提案に、「帽子に詩をつけてほしい」と小林さんが依頼したことが同展のきっかけ。「制作中は『これでいいのかな?』という不安もあったが、私が作った帽子に別のストーリーを添えられることがとても楽しみだった」と小林さん。ウチダさんのところに帽子が送られてきたのは昨年11月。「届いたのは帽子だけで、ヒントになるようなものは何もなくて。作った人の思いを無視してもダメだし、ピッタリのものでも面白くない。いい意味で裏切るようなものをと、ハードルはかなり高かった」とウチダさん。「プレッシャーはあったが楽しめた」と2人は振り返る。

 18日には「Reading Party」が行われた。ウチダさんが2人の出会いや創作の経緯などのエピソードも交えながら、帽子を隣に置いて詩を朗読。参加者は酒を楽しみながら耳を傾けた。最後は当日に書き下ろしたというウチダさんがDMでかぶっている帽子の詩も披露。終了後は来場者が2人に話を聞いたり帽子をかぶってみたりと、帽子を介して会話が弾んでいた。

 「詩も帽子も必需品ではないが、あるとちょっと日々が豊かになるものだと思う」(ウチダさん)。「足を運んでくださる皆さんにも楽しんでもらえればうれしい」(小林さん)。

 営業時間は10時~18時。入場料は500円(詩集パンフレットと特製くるみボタン付き)。1月26日まで。2月8日~23日は「Viridian」でも開催する。

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