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松本・飯田町にそば店「丸周」-印刷業から転身、120年前の町屋活用

窓から見える中庭には樹齢約120年のザクロの古木が

窓から見える中庭には樹齢約120年のザクロの古木が

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 松本中央郵便局裏、飯田町通りにそば店「丸周」(松本市中央2、TEL 0263-32-1080)が12月1日にオープンした。

「九一もりそば」

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 店舗面積は約20坪。席数はテーブル、カウンター合わせて19席。店主の丸山尚之さんが3代続いてきた「丸周印刷」を閉めて開業した。明治時代に建てられた町屋を市の「まちなみ修景事業等補助金」で改装。「古くからの建物が次々と姿を消す中、きちんと残したいと思った」と丸山さんは話す。

 そば粉は県内産を使用。メニューは「九一もりそば」「九一かけそば」(以上800円)や地元産のナガイモを使った「とろろそば」(950円)など。数量限定の「十割自家製粉そば」(1,000円)は、八ヶ岳産のそばを自家製粉している。つゆは化学調味料を一切使わず、同店で削る2年熟成したかつお節と地元産のしょうゆで作る。

 10年ほど前に趣味でそば打ちを始めた丸山さん。漠然と抱いていた「そばをやりたい」という思いが年々真剣になっていったという。祖父の故・周平さんが始めた印刷業を父の故・幸夫さんが受け継ぎ、一昨年11月に幸夫さんが引退。丸山さんはデザインや印刷工程など幅広い仕事をこなしてきたが、「印刷業の競争激化などもあり、このまま続けていくべきか迷う日々が続いた」。昨年4月に幸夫さんが亡くなり一周忌を迎えた今春、開業を決意した。「知人のそば店店主をはじめ多くの人に支えられて、店を構えることができた」

 「信州=そば、というイメージがある。遠くから足を運んでくれる方の期待に応えられるような店にしたい」と丸山さん。現在は昼の営業のみだが、アルコールとつまみを提供する夜の営業の準備も進めている。「徐々にメニューも充実させたい」とも。

 営業時間は11時30分~14時30分(売り切れ次第終了)。月曜定休。

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